ベトナム人の英語発音について
ベトナム人の英語発音はわかりにくい?
そんなセリフをたまに聞きます。
でも待ってください。
逆も言われています。
ベトナム人が「日本人の英語はわかりにくい」と言うのも、何度も聞いたことがあります。
たまに対抗して「相手の方が変なんだ」と言い張る人が出てきますが、「標準英語」信仰者でもない限り、正直ナンセンスだと思います。
我々はネイティブでもないし、日本語同志ですら、各地方の方言があるし、同じ地方でも人によって話し方の癖がある。
だから、なぜお互いに聞き取りにくいという自体が発生するのかを考える。
考えられる大きな柱は2つ。
日本人は米標準の英語を学びますが、ベトナム人は英標準の英語を学びます。
…といっても、単語やよく使う表現がちょっと違うだけなので、極めて大きな差にはならないです…が、お互いに「この人変わった単語使うな」という思い込みが発生して、相手の英語はおかしいという先入観を生む…かもしれない。
もう一つ。
こちらの方が大きい理由ですね。
日本人が英語をカタカナ発音してしまいがちなのと同様、ベトナム人もベトナム語に準じた発音をしてしまいがちに思います。
顕著なのは、th の発音。ベトナム語をあえてカタカナにすると、「トゥ」。
なので、英語の「three」を「トゥリー」という人も多くて、"I have three"「え?tree?木を持っているの?」と。
逆に日本語では一つ一つの音を50音にあわせて、はっきり発音したがる。advance は「アドバンス」といってしまうし、submit を「サブミット」という。ホーチミン方言では特に母音が付随しない子音は外国人には聞き取れないくらいに発音するので、英語でもはっきり発音することで逆にわからなくなってしまう。母音もaiueoの五種類しかない。
もちろんすべての日本人がそうではないし、すべてのベトナム人がそうでもない。
全体的な傾向の話です。
ただ日本語を勉強しているベトナム人は日本人の英語を聞き取ってくれる場合が多いですし、私もベトナム語を勉強しているおかげで、ある程度ベトナム人の英語発音で何を言っているか想像しやすくなりました。
ちなみに。
本日、社員の英語自主勉強会に参加して思ったのですが、人それぞれ発音が違う。
それを実際目のあたりにすると、日本人に多い、「自分の発音変だったらどうしよう!」という英語への恐怖は消えていきます。
日本人同士でもいいので、英語で同時にたくさんの人と話してみる。これは英語スピーキング恐怖症の克服への近道かな、と思いました。