ベトナム語。超基本単語。ありがとうはカモンじゃないよ!

2018年9月23日ベトナム語

ベトナム語のありがとうをカタカナ読みしても通じない。

ベトナム語をカタカナで読んでも、99%通じません。

ありがとうはCảm ởnです。
強引にカタカナをつけるとすると、たしかに「カモン」です。

が、カモンだと英語のCome onになってしまいますよね。
さあ来い、さあ来い。

ベトナムに来たばかりの日本人が「カモン」と言っても、日本人に慣れていないベトナム人が相手だと、通じずきょとんとします。日本人に慣れているベトナム人なら、推測して理解してくれます。

短期旅行であればお礼は「Thank you」の方が無難でしょう。

ベトナム語でありがとうを発音するコツ

ありがとうのベトナム語表記は、「Cảm ơn」または「Cám ơn」です。

「ả」と「á」は発音…厳密には声調と呼ばれます。それが異なるのですが、二通りあることから見て取れるように、実はCảm/Cámについては、声調にとらわれすぎず、ある程度曖昧…極端に言えば、カタカナの「カム」でもなんとかなります。

ただし、できれば最後の「ム」は口を閉じて終わらせてください。「ウ」で終わらせない。
ベトナム人は「mu」と「m」の違いをはっきり聞き取ります。
でもこれは、できれば、で良いです。

それより、「ơn」が重要です。

「ơ」はよく見ると、右上に点があります。ベトナム人はこれを「ヒゲ」と表現する人もいるようです。

ヒゲのある「ơ」はヒゲのない「o」とは違います。

口の形を「イ」にしてオを言えば、「ơ」になります。

Cảmとởnはつなげてカモンと言ってもいいですし、分けて「カム オン」と言っても構いません。

なれないうちは、はっきり分けて「カム オン」とする方が伝わりやすいかもしれません。

実はカモンが通じない理由は他にもあった

ベトナム人は普通、「Cảm ơn」を単独で使わず、「Cảm ơn」のあとに、ありがとうを言う相手への呼称を入れます。

  • Cảm ơn anh
  • Cảm ơn chị
  • Cảm ơn em
  • Cảm ơn các bạn

などです。

Anhは少し年上の男性。
Chịは少し年上の女性。
Emは少し年下の相手。男女問わず。
Các bạnは「みなさん」ということです。

なお、多少不自然ですが、名前を入れても構いません。

  • Cảm ơn [なまえ]

「Cảm ơn」だけいうと日本語でいう「どうも〜」みたいなニュアンスになり、丁寧さにかけます。

日本人のカタカナ発音はベトナム人には聞き取りにくい上、日常生活で「Cảm ơn」しか言わないケースは少ないため推測しづらいのです。

Anh/Chị/Emの使い分け

前述の通り、Anh/Chị/Emは性別、年齢関係によって異なります。

現実には、他にもÔng/Bà/Chú/Cô/Con、さらには、親戚関係も踏まえるとものすごい数の呼称が存在します。

初学者には覚えきれないので、ひとまずAnh/Chịだけ…できればEmまでで良いと思います。

ベトナムでは男女は当然のこと、年齢関係と呼称が不適切だと、相手に失礼になりますが、外国人なので全員「Anh」「Chi」でも許されることと思います。 ベトナム人でも、初対面で年齢がはっきりしない相手には、「Anh」「Chi」を使うケースが多いです。

妥協がいやだ、覚えるのが不安だ、というなら英語で「Thank you」と言うべきです。

Anhの発音

ハノイでは「アィン」、ホーチミンでは「アン」が近いです。発音の最後は舌を上につけ、空気をとめるようにして「ン」を切ります。最後に声の出ないというか、母音を入れないヌを入れる…カタカナで表記するならば「アィン(ヌ)」のイメージでしょうか。便宜上「ヌ」で表記しましたが、口はすぼめません。ベロを口内の上部につけたまま発声を終わらせます。

イントネーションをつけずにほんの少し高めで平坦に発音します。

Cảm ơnに続くanhならば、他に類推できる言葉がないため、カタカナ発音で「アン」でも何とか通じます。

Chịの発音

日本語の「チ」の発音で通じます。

Cảm ơnよりも低く発音します。

同じ「チ」と表記できる発音として「Trị」があり、区別しなければならないのですが、Cảm ơnに続く言葉なら、相手が「Chị」だと推測できます。

Emの発音

日本語の「エム」と同じと言って問題ありませんが、正確には、英語同様、ム(mu)の「u」は発声しません。
口を閉じたまま、発声を終わらせます。

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