ベトナム語。超基本単語。ありがとうはカモンじゃないよ!
ベトナム語のありがとうをカタカナ読みしても通じない。
ベトナム語をカタカナで読んでも、99%通じません。
ありがとうはCảm ởnです。
強引にカタカナをつけるとすると、たしかに「カモン」です。
が、カモンだと英語のCome onになってしまいますよね。
さあ来い、さあ来い。
ベトナムに来たばかりの日本人が「カモン」と言っても、日本人に慣れていないベトナム人が相手だと、通じずきょとんとします。日本人に慣れているベトナム人なら、推測して理解してくれます。
短期旅行であればお礼は「Thank you」の方が無難でしょう。
ベトナム語でありがとうを発音するコツ
ありがとうのベトナム語表記は、「Cảm ơn」または「Cám ơn」です。
「ả」と「á」は発音…厳密には声調と呼ばれます。それが異なるのですが、二通りあることから見て取れるように、実はCảm/Cámについては、声調にとらわれすぎず、ある程度曖昧…極端に言えば、カタカナの「カム」でもなんとかなります。
ただし、できれば最後の「ム」は口を閉じて終わらせてください。「ウ」で終わらせない。
ベトナム人は「mu」と「m」の違いをはっきり聞き取ります。
でもこれは、できれば、で良いです。
それより、「ơn」が重要です。
「ơ」はよく見ると、右上に点があります。ベトナム人はこれを「ヒゲ」と表現する人もいるようです。
ヒゲのある「ơ」はヒゲのない「o」とは違います。
口の形を「イ」にしてオを言えば、「ơ」になります。
Cảmとởnはつなげてカモンと言ってもいいですし、分けて「カム オン」と言っても構いません。
なれないうちは、はっきり分けて「カム オン」とする方が伝わりやすいかもしれません。
実はカモンが通じない理由は他にもあった
ベトナム人は普通、「Cảm ơn」を単独で使わず、「Cảm ơn」のあとに、ありがとうを言う相手への呼称を入れます。
- Cảm ơn anh
- Cảm ơn chị
- Cảm ơn em
- Cảm ơn các bạn
などです。
Anhは少し年上の男性。
Chịは少し年上の女性。
Emは少し年下の相手。男女問わず。
Các bạnは「みなさん」ということです。
なお、多少不自然ですが、名前を入れても構いません。
- Cảm ơn [なまえ]
「Cảm ơn」だけいうと日本語でいう「どうも〜」みたいなニュアンスになり、丁寧さにかけます。
日本人のカタカナ発音はベトナム人には聞き取りにくい上、日常生活で「Cảm ơn」しか言わないケースは少ないため推測しづらいのです。
Anh/Chị/Emの使い分け
前述の通り、Anh/Chị/Emは性別、年齢関係によって異なります。
現実には、他にもÔng/Bà/Chú/Cô/Con、さらには、親戚関係も踏まえるとものすごい数の呼称が存在します。
初学者には覚えきれないので、ひとまずAnh/Chịだけ…できればEmまでで良いと思います。
ベトナムでは男女は当然のこと、年齢関係と呼称が不適切だと、相手に失礼になりますが、外国人なので全員「Anh」「Chi」でも許されることと思います。 ベトナム人でも、初対面で年齢がはっきりしない相手には、「Anh」「Chi」を使うケースが多いです。
妥協がいやだ、覚えるのが不安だ、というなら英語で「Thank you」と言うべきです。
Anhの発音
ハノイでは「アィン」、ホーチミンでは「アン」が近いです。発音の最後は舌を上につけ、空気をとめるようにして「ン」を切ります。最後に声の出ないというか、母音を入れないヌを入れる…カタカナで表記するならば「アィン(ヌ)」のイメージでしょうか。便宜上「ヌ」で表記しましたが、口はすぼめません。ベロを口内の上部につけたまま発声を終わらせます。
イントネーションをつけずにほんの少し高めで平坦に発音します。
Cảm ơnに続くanhならば、他に類推できる言葉がないため、カタカナ発音で「アン」でも何とか通じます。
Chịの発音
日本語の「チ」の発音で通じます。
Cảm ơnよりも低く発音します。
同じ「チ」と表記できる発音として「Trị」があり、区別しなければならないのですが、Cảm ơnに続く言葉なら、相手が「Chị」だと推測できます。
Emの発音
日本語の「エム」と同じと言って問題ありませんが、正確には、英語同様、ム(mu)の「u」は発声しません。
口を閉じたまま、発声を終わらせます。
おすすめの参考書籍
私はベトナム語を学ぶとき、下記の本を購入し学びました。文法の基礎はかなり網羅されています。
上記以外で文法の勉強はしていませんが、実践と単語の収集だけで、私はビジネスでベトナム語を用いることができています。※ただし読み書きのみ。
単語帳
私は下記を購入しました。
本気で勉強するなら、複数の単語帳を購入するのをおすすめします。
人によって勉強スタイルは異なると思いますが、私の場合、同じことを複数の書籍から学ぶことで、記憶に定着しやすくなります。また、2書籍の説明・訳を比較することで理解が深まったり、「あれ?ここ間違っているかも」という疑問点を発見しやすくなります。
辞書
日越辞典の良いものは、まだなかなかありません。
ベトナムで販売されている日越辞典も品質のよいものは見かけません。
あえておすすめするなら、下記です。
書籍としてのクオリティは非常に良いです。さすが書籍大国日本です。
…が、残念なのは、網羅する単語があまり多くないこと。
基礎だけを勉強するなら、問題ないと思います。
ベトナム国内で購入可能な参考書
日本では購入できないのですが、"TỪ ĐIỂN MẪU CÂU TIẾNG NHẬT 日本語文型辞典"という書籍は非常におすすめです。
学習入門書では学べない、日本語独特な表現をベトナム語でどう表せばいいかの参考になります。
日本人の日本語専門家が細かくチェックしているようで、日本語を正しく理解しているなという印象も受けます。
ただし、ベトナム人向けですので、説明はベトナム語です。ある程度ベトナム語に慣れてからだと、非常に有用です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません